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アニマル石川の冒険記録(7) 氷の間宮海峡横断編

2004年3月22日~23日氷上の間宮海峡をクロスカントリーで横断。

2001年北極点に立った石川は、次なる挑戦の場として南極を目標におきました。
氷上を歩いて渡るアイスウォークは南極に似ていると聞き、南極大陸横断訓練のため間宮海峡の横断を挑戦したのは2004年3月のことでした。冒険に参加したのは石川を含めて5名。昨年世界最高峰エベレストに挑戦し5名の登頂者を出した農大山岳部エベレスト登頂隊長・山下氏、南極観測隊員・安井氏、ネパールエベレストビューホテルの社長・宮原氏、そして宮城県庁職員で冒険家の笠原女史。
5名の挑戦者は間宮海峡横断を目指して、極東ロシア・ハバロスクから北へ2000キロ地点にあるサハリン海峡に面した小さな漁村プイル村から、旧式ソ連邦時代の雪上車に乗ってさらに海岸線へ。
到着は、2004年3月22日早朝7時、気温マイナス20度。汗をかいても大丈夫なように薄着をしているので体の芯まで震える寒さです。
石川は「冒険とは、恐怖心を捨てたときから始まるもの。第一歩を踏み出す勇気を持て」そして「私には必ず出来る。必ず成功する」という信念をもって太陽の昇ってくる真東のサハリン島に向かって出発しました。

氷上の姿は様々、平坦ではなく変化に富んでいます。4日前に降った雪をラッセルしながらの行進です。
この冒険で一番恐ろしいのは、暖かさによる氷の亀裂です。氷の下は水深500メートル。もし墜ちるようなことがあれば助かりません。
海峡横断中、休憩以外、隊員5人の間に会話はなかったと言います。ただひたすら東に向かって歩く。あちこちに氷がとけて再氷結した場所や、氷がわれたクレパスになっている場所があるため、迂回、迂回の連続。
途中からクロスカントリー用のスキーに履き替えて進むこと8時間。疲れ切った隊員たちの目に小さな建築物が見えてきました。ガイドのビクトリーが「島の燈台」であると言います。それを聞いた途端に石川に力が湧いてきました。
しかし今回の冒険最大の危機は次の瞬間に訪れました。足下の氷が直径3メートルほど円形に陥没したのです。「墜ちれば死ぬ!」石川の全身を恐怖が襲います。石川はストックを横にして腰を低くして、静かに深呼吸して少しづつスキーを進めます。ミシ、ミシと氷のきしむ音。そばを1人の隊員が無言で通過しました。しかし助けはありません。冒険は全て「自己責任」なのです。脱出に5分、しかし永遠の時を感じたと言います。 そこからわずか100メートル先の陸地に上陸したときには石川は全身の力が抜けて倒れ込みました。片道9時間に及ぶ海峡横断に成功です。涙は出ません。ただただ冒険とは「自分との戦い」であると言い聞かせました。
この冒険は25キロを横断するはずが実測35キロ、往復18時間にわたる過酷な旅に成功しました。

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